私は、職業柄&アメリカに住んでいることもあり、よく「どうやったら子供をバイリンガルにすることができるかな」という質問を受けます。
子供さんがいる方はほぼ全員この質問をしてくるので、やっぱりみんな子供に英語を話せるようになって欲しいんだなぁと感じています。でも、英語を話せて損なことはないし、世界やキャリアの幅が広がる一気に広がるので、そんな親御さんの気持ちはよく分かります。

結論から言うと、日本に住みながら子供をバイリンガルにすることは可能です。
ただ、子供をバイリンガルにするには、正しい方法で行う必要があります。
でも、今はネットなどに誤った情報が溢れ、単にお金儲けのために、効果がないのに「子供をバイリンガルにすることができる」と謳った教材がたくさんあるようです。
なので、今回は子供をバイリンガルにするための方法について書きたいと思います。
何歳から英語を習い始めるのがいいのか

人は生まれてから身体の色々な器官が成長していきますが、聴覚神経は5才くらいまで急激に成長し、その後、言語が左脳に定着していき、聴覚を司る脳の部位は12才くらいまで成長を続けると言われています。
では、第二外国語を学ぶ最適な年齢は何歳なのでしょうか?
色々と調べて見たのですが、第二外国語を学ぶのに最適な年齢というのは、科学者の間で意見が分かれているようです。ただ、「大人よりも子供の方が外国語を容易に学ぶことができる」という点では意見は一致しています。
アメリカの名門大学 UCLA の Paul Thompson 教授の研究によると、言語学習を司る脳の部位は、6歳から急激に加速し、12歳くらいまで続くという結果が出たそうです。
また、マサチューセッツ工科大学の研究では、外国語をネイティブのように話せるようになるには10歳までに始めるのが望ましいという結果が出たそうです。
実際、私には幼少期をフランスで過ごした友人がいるのですが、彼は、「フランス語は日本語と同じ様に聞こえる」と言っていました。高校を卒業してから初めて生の英語に触れて、苦労して英語を話せるようになった私からしたら、とてもうらやましいと思ったものです。

講師が全員ネイティブで、英語ネイティブを育てることを目指している「CAMBLY Kids(キャンブリーキッズ)」 は、対象年齢を4歳~12歳としていますが、それにはこういう理由があるんですね。
これらから考えると、ネイティブにするには、(できるだけ早いことに越したことはありませんが)3,4歳頃から習い始めて、10歳ごろまで集中的に英語を学ぶのが理想なようです。
子供をバイリンガルにするために、海外の色々な所に移り住んだ人の話

子供をバイリンガルに育てることについていろいろ調べているときに、アメリカの Christineさんという方が書いたとても興味深い記事を見つけました(How monolingual parents can raise a bilingual child)。
Christineさんと旦那さんは、息子さんをバイリンガルにするために、中国(中国語)、レバノン(アラブ語)、メキシコ(スペイン語)に住んだそうです。バイリンガルの子供を育てることについての本まで書かれています。
その経験で学んだことは、「子供に外国語をネイティブのように身につけさせるには、実際に誰かを相手に話させなければならない」ということだったそうです。ピアノなどは自分で練習することができますが、言語は誰かとコミュニケーションをとるためのツールなので、実際にそれを使わなければ身につかないというのです。
実際、4ヶ月レバノンに住んでいときに、息子さんはフランス語のアニメをたくさん観ていたそうですが、フランス語を話させようとはしなかったため、フランス語は1語も話す事なかったそうです。
そのため、Christineさんは、「もし周りに子供がその言語を使える環境がなかったら、自身がその言語を学び、子供と日常的に話さなければならない」と言っています。
もちろん自分がその言語を学んで、それを子供に対して日常的に使えたら理想だと思います。でも、仕事をしていたり、専業主婦だとしても、子供の面倒みるのは大変だし、得意不得意もあるしで、なかなか難しいですよね。
それも踏まえて、日本にいながら子供をバイリンガルにする方法を書いていきます。
お金をかけずに市販の教材を使って、自宅で子供に英語を教えるには

「できればお金をかけずに、市販の教材を使って自宅で子供に英語を教えたい」という気持ちはよく理解できます。
でも、上で書いたChristineさんの経験からもわかるように、英語を話せるようになるには実際に誰かを相手に話す必要があります。そのため、残念ながら、いわゆる「教材」で子供の英語力をアップさせることはできますが、ネイティブのようなバイリンガルにするのはかなり至難の業です。
それは、読み書き&リスニングができるのと、話すことは全く別のことだからです。
ちょっと前に、小学校5年生で英検準1級に合格し、12才でTOEIC 980点をとった女の子が話題になっていましたが、この子ですらスピーキング力をつけるため、日常的にオンライン英会話をしているとある番組で出ていました。
また、これは人に言うとすごくビックリされるのですが、私のアメリカ在住の翻訳者仲間はほぼ全員、英語を話すのが苦手と言っています。みんな特許や医薬関連の資料などを翻訳できるほど、高度な英語力があるのにも関わらず、です。
なので、英語を話せるようにするには、実際に誰かを相手に英語で会話をさせるしかないのです。
場所を選ばず、英語を話せる環境を作る方法

子供をバイリンガルにするのに最も手っ取り早い方法は、インターナショナルスクールに通わせることでしょう。でも、インターナショナルスクールは学費がとても高額で、しかも数は多くありませんので、多くの方にとって現実的ではありません。
また、インターナショナルスクールでなくても、お金と時間に余裕があれば、英会話教室に毎日のように通わせることができれば、英語を話す環境を作ることができます。ただ、英会話教室の場合も、毎日のように通わせると送り迎えはかなりの労力ですし、料金も高額になるので、よほど余裕のある人でなければ難しいですよね。
ただ最近は、身近に英語を話す人がいなかったり、英語を使える環境がなくても、テクノロジーのおかげで低料金で日常的に英会話をすることが可能になりました。
それはなにかと言うと、「オンライン英会話」です。
「オンライン英会話」は、インターネットとPCまたはタブレット・スマホがあれば、低額でどこからでもレッスンを受けることができるのが最大のメリットです。今ではたくさんのオンライン英会話の会社が登場し、競争になっています。そのため、各会社ともにより多くの受講生を獲得しようと、プログラムが効果的になるようにかなり工夫がされ、また料金の面でも低料金で利用できるようになっています。
オンライン英会話の中には、月額で毎日話せるプランもありますので、これをうまく利用すれば、子供が日常的に英語を話す環境を作ることができます。
英会話教室 VS オンライン英会話

子供が英語を学べるところとしては、上でも書いた「英会話教室」も人気です。
この「英会話教室」と「オンライン英会話」にはそれぞれ、メリットとデメリットがあります。
それを以下の表にまとめてみました。
英会話教室 | オンライン英会話 | |
場所 | 決まっている (近くにない場合、受けることができない) | インターネットとPC、またはタブレット・スマホがあれば、どこからでも受けられる (送り迎えもいらない) |
レッスンのスケジュール | 通常、曜日&時間が決まっている | 開講時間内であれば、いつでも受けられる (ほとんどが早朝~夜中まで開講) |
レッスンの頻度 | 週1回~(受けたいだけ) | オンライン英会話によって、1回~毎日 (月額で毎日受けられるものも多くある) |
講師とのふれあい | 直にふれ合うことができる | 画面越しのふれ合いになる |
レッスンスタイル | グループ、少人数、マンツーマン(スタイルにより料金が変わる) | マンツーマン |
講師の選択 | レッスンごとに担当が決まっているので、通常選べない | 数多くの登録講師の中から自由に選べる |
料金 | オンライン英会話よりも高額 | 英会話教室よりも低額 |
場所&スケジュールの柔軟性
英会話教室は決まった曜日&時間にレッスンを受ける必要があるため、スケジュールに融通がきかず、送り迎えが必要になります。そもそも、近くにないと受けることができません。
でも、オンライン英会話は、自宅から受講できるのでどこからでも受講でき、送り迎えもいりません。さらに、オンライン英会話は通常、早朝~夜中の開講時間の間ならいつでも受講ができるシステムが採用されていますので、空いた時間に受講させることが可能です。
レッスンの頻度
英会話教室は、月額制で、希望に合わせて週1回から受けることができるところが多いです。個人のところでは、週に1,2回だけのところもあるようです。
オンライン英会話についても月額制のところが多く、会社によって週1回からレッスン回数を自由に選べたり、1日1回毎日受けられるところもあります。また、数は少ないですが、月額でレッスン受け放題というところもあります。
講師とのふれ合い
講師とのふれ合いが、英会話教室の最大のメリットです。
英会話教室では直接講師とふれあうことができるため、一緒に体を使ったゲームをしたりして、子供の関心を最大限にくすぐることができます。
一方、オンライン英会話では、やりとりは画面越しになります。
でも、オンライン英会話もそのデメリットを克服すべく、ぬいぐるみやゲームなどを使うなど、色々な工夫をしてるところも多くあります。また、画面越しであることを逆手にとって、講師の代わりにマスコットのイラストを使ってシャイな子供でも話せるようにしたり、興味を引くようにするところもあります。
例えば、私はすごくいいアイデア!と感心したのですが、ネイティブキャンプ では、講師の映像が表示されるのではなく、代わりに講師がテディーというキャラクターになってレッスンをします。そのため、お子さんの興味をよりひくことができ、また、人前だと緊張しちゃうお子さんもリラックスしてレッスンを受けられるようになっています。
レッスンスタイル
多くの英会話教室は、「グループレッスン(5~8名)」、「少人数レッスン(2~4名)」、または「マンツーマンレッスン」のスタイルを採用しています。通常、人数が少なくなればなるほど、料金が高くなります。
それに対し、オンライン英会話は、マンツーマンでレッスンを受けることができます。
英語を話せるようになるには、実際に英語を話す必要があります。でも講師1人に対して生徒が複数いる場合は、どうしても話す機会が少なくなり、細かい指導を受けにくくなります。そのため、限られた時間の中でのレッスンで最大限に効果を得るためには、マンツーマンが絶対おすすめです。
講師の選択
講師といっても人によって質はまちまちですし、また、講師との相性もとても大切です。
英会話のレッスンは、通常、担当が決まっているので、講師を選ぶことができません。
そのため、良い講師に当たれば最高ですが、イマイチの講師に当たったときは思うように効果が得られない可能性があります。
その点、オンライン英会話には、数百から、中には数万人の講師が登録していますので、登録講師の中から自由に選ぶことができます。通常、レッスンごとに講師を変えることもできるので、お気に入りの講師が見つかるまで、いろいろな講師を試す事もできます。
さらに、オンライン英会話の多くは、受講生がレッスンの評価&感想を書くことができ、講師検索の際にはそれらの評価を見ることができるようになっています。そのため、講師を選ぶときにとても役に立ち、また、講師の方もいい評価をもらいたいので、受講生に喜んでもらえるよう努力をします。
料金について
英会話教室によっても違いますが、相場としては、以下の感じのところが多いようです。(1レッスンは40~50分程度)
- グループレッスン → 2,000~4,000円/回
- 少人数レッスン → 2,000~5,000円/回
- マンツーマンレッスン → 5,000~8,000円/回
上記はレッスン1回の料金なので、一番安い1回2,000円のレッスンを受けたとしても、週5回受けたら月に4万円程かかってしまいます。
でも、オンライン英会話は、教室が不要なため設備費用が削減でき、物価が日本よりも安い世界各国の講師を採用することができるため、レッスン料が英会話教室に比べて大幅に低く抑えられています。
通常、講師がネイティブのオンライン英会話は、非ネイティブのところよりも高いです。
例えば、講師が全員ネイティブの Cambly Kids(キャンブリーキッズ) では、1日あたり30分、週5日受けた場合の料金は、約2万円程度(12ヶ月プラン)です。
でも、講師がフィリピン人や世界各国の非ネイティブの場合、例えば、上でも紹介したネイティブキャンプ
は、月額6,480円で何回でも受けることができます。
料金の差は歴然ですね。
英会話教室とオンライン英会話、どちらがおすすめ?
上でも書きましたが、実際に英語を話せるようになるには、最低でも週5回程度はレッスンを受けさせるのが理想的です。
週1、2回のレッスンでは効果はかなり限られ、「(講師が外国人の場合は)外国人とふれあう」、「英語に関心を持つきっかけになるかもしれない」程度になると思います。
そのため、近くに講師がネイティブの英会話教室があって、決まった日時の週5回の送り迎えもOK&料金が高くても問題ないという方の場合は、講師と直に触れ合うことができる英会話教室が一番です。
でも、近くに英会話教室がない方や、費用を抑えたいという方、仕事などの関係で送り迎えが難しい方は、オンライン英会話が断然おすすめです。
できるだけ費用を抑えて、最大限の効果を引き出す方法

これらのことを踏まえて、私が考えるできるだけお金をかけずに子供をバイリンガルにする最強の方法は、
「非ネイティブのオンライン英会話」×「英語動画」の組み合わせです。
具体的には、オンライン英会話を週5回程度受け、それ以外の時間で英語動画でリスニング力をアップさせていきます。
非ネイティブのオンライン英会話について
講師がネイティブではないオンライン英会話を利用する理由は、利用料金が大幅に安いからです。講師がネイティブでないオンライン英会話だと、安いところだと月額 5,000円位で毎日レッスンを受けられるところもあります。
「でも、ネイティブじゃないと訛りやアクセントが心配」と思われる方もいるかも知れませんが、それについては全く心配はありません。
どのオンライン英会話も、厳しい審査基準で講師を厳選しています。私も実際にいくつも講師が非ネイティブのオンライン英会話を受けましたが、どの講師もかなり英語力が高いです。
また、若干のアクセントや訛りについては、英語動画で十分にカバーできる範囲です。
非ネイティブで私が断然おすすめなオンライン英会話は、上でも紹介したネイティブキャンプ
です。
なぜネイティブキャンプをおすすめするかと言うと、
- 24時間、予約無しで何回でも受講できる
- コスパがとにかく高い(月額 6,480円と格安)。さらに、家族はひとりあたり月額1,980円の追加料金で受けることができる。
- 世界各国の講師なので、色々な文化や人種の講師と話せる&子供専任講師が担当
- オックスフォード出版の英語教材を使用しており、フォニックスも学べる
からです。
ネイティブキャンプのキッズコースについては、こちらのページに詳しく書いていますので、是非こちらもご覧ください。
(ネイティブキャンプには7日間の無料体験トライアルがあります。無料登録だけで受けることができますので、興味がある方は、まず無料体験がおすすめです。無料登録は、ネイティブキャンプ
のサイトからすることができます。)
英語動画は、YouTubeの無料動画やディズニープラスなどがおすすめ
YouTubeには無料の動画がたくさんあるので、うまく利用すればリスニング力アップにとても効果的です。
例えば、English Singsingは、歌などで楽しく英語を学べるYouTubeチャンネルです。
また、「Disney+(ディズニープラス)」なら、月額わずか700円程度でディズニー作品が見放題です。ご存知のように、ディズニーは子ども向けの内容のものが多くあるので、子供が英語のリスニング力をアップさせるには、とてもよい教材です。また、大人向けの映画やドラマもたくさんあるので、大人も一緒に楽しめちゃいます)。
まとめ

まとめてみました。
- 子供をバイリンガルにするには、遅くとも3,4歳くらいから始め、10歳くらいまでに学ぶのが理想的。
- 英語の動画を観るだけでは話せるようにならない。日常的に英語を使わなければならない。
- 英会話レッスンは、少なくとも週5日は受けた方がよい。
- できるだけ安く、効率的に英語を学ばせるなら、自宅からレッスンを受けられる「オンライン英会話」と、「YouTubeなどの無料の英語動画」の組み合わせがおすすめ。
- オンライン英会話の中でも、月額6,480円で、24時間予約無しでレッスンを受けられる「ネイティブキャンプ
」が特におすすめ。
ネイティブキャンプには、7日間の無料体験トライアルがあります。興味がある方はまずは無料体験がおすすめです。(無料登録は、ネイティブキャンプ
のサイトからすることができます。)
英語を話せると、視野やキャリアの幅が一気に広がります。なので、子供をバイリンガルにするにはある程度の努力が必要ですが、絶対に価値はあります。特に、ますますグローバル化が進む今日、英語が話せないと不利になる可能性もあります。
これまでバイリンガルにするのはとても難しいことでしたが、幸い、テクノロジーのお陰でどこに住んでいても英語を話せる環境を作れるようになりました。また、最近はオンライン英会話の人気に伴い、多くの良質で低額のオンライン英会話が登場しています。是非このチャンスを逃さず、チャレンジしてみてください。
関連ページ
・短期集中で英語力アップしたいなら迷わず「ネイティブキャンプ」
・【絶対受けるべき】ネイティブキャンプの無料トライアル
Leave a Reply